瑞雲（ピンバッチ）ズイウン（ピンバッチ）

瑞雲（ずいうん）は、めでたいことの前兆として現れる雲のことで、雲井波彫刻の代表的なモチーフの一つで開運の縁起物です。このピンバッチの瑞雲は、唐狭間（からさま/お寺の本堂）の欄間などに使用されている雲を題材とし、一彫り、一彫り心を込めて手作りしています。

＜井波彫刻＞
富山県南砺市の井波地区を中心に制作されている木彫刻・木工品で、1975年には経済産業大臣によって「伝統的工芸品」に指定されています。始まりは18世紀・江戸時代中期頃といわれ、焼失した井波別院瑞泉寺の再建の際に、京都から派遣された御用彫刻師が技術を伝えたとされ、熟練した職人の手仕事が多くの寺院仏閣を美しく飾ってきました。

現在も多くの彫刻師が、クスノキ・キリ・ケヤキなどの国産木材を使用し、欄間（らんま）や獅子頭、天神様などの置物、衝立などを制作しています。立体的で躍動感のある高度な木工技術が特徴で、200本以上のノミや彫刻刀を駆使して、木材の両面から施す「透かし深彫り（うかしふかぼり）」は技術の高さを象徴しています。