農業組合法人 富山干柿出荷組合連合会
究極の渋柿と丁寧な手仕事から生まれる、冬のごちそう。
南砺だけの三社柿
その昔、美濃(堂上蜂屋柿)から干柿の製法が伝えられ、約380年前に、加賀三代藩主前田利常公が干柿づくりを奨励したことで盛んになりました。昔は田んぼの畔にポツポツと植えてあった柿の木を、休耕田の活用として集約したのが現在の柿畑になります。
三社柿は福光地域・城端地域でのみ栽培されている干柿用品種で、1果が300g程度の大型で縦長の果実です。日本一と言われるくらいとても渋く、その分干柿にした際とても甘くなるのが特徴です。渋柿は水溶性のタンニンを多く含んでいるので渋くなります。皮をむき、手もみを2,3回繰り返しながら干すことで水溶性のタンニンが不溶化し、渋さが消えて甘みだけを感じるのが干柿です。毎年気象条件が違うので乾燥の仕方も違ってきます。毎年生産1年目の気持ちで取り組んでいます。干柿づくりはとても奥が深く、いい色に仕上がった時に喜びを感じます。
最近は皮むきなど機械化できるところは機械化しながら、変わりゆく生産状況に対応するようにしているが、手仕事でなければできないことも多く残っています。干柿を吊るす紐の結び方や、手もみの仕方一つとってもお客様に美味しく召し上がっていただきたい想いを込めながら丁寧に行っています。