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丸米製菓 米蔵

初代の味と想いをいまに伝える。

医王山の麓、南砺市福光地域の高宮という場所に、丸米製菓の本社工場はある。
高宮といえば全国的に高品質で有名な干柿の主産地でもある。冬は雪も深く寒暖の差が激しい。

この地域で「かきもち」といえば、薄く切った餅を紐で縛り軒下にぶら下げたもののことで、その光景はかつてはどの家庭でも見られた。
雪で外出が困難な冬、食料を長期保存するために餅を薄く切り、乾燥させ、焼いては食べた。昔の知恵である。

かきもちに使われる主な素材は地元の米と医王山の深層伏流水。水は本社工場の地下100mの場所から汲み上げている。
黒豆や昆布などの副材料の品質にもこだわり、もちろん化学調味料は一切使わない。

製造には機械を取り入れ、温度など管理を徹底。
単なる機械化ではなく、初代の頃の職人の味を再現できるようにこだわりぬいてカスタムしたものだそう。
また、工程の途中途中は人の目で状態を判断。
割れたものはもちろん、形、焼き具合、副材料の混ざり方など、各商品ごとに細かく基準が設けられており、商品によっては1割近くがロスになる。
こう聞くともったいない、と感じてしまうが、すべてはお客様においしさを届けるため。お茶請けとして日々、何気なくいただいているかきもちの裏には、見た目にも味にも妥協しない職人のこだわりがあった。